過重労働と男性ばかりの職場環境の影響

30代未婚男については、企業にも責任の一端がありそうです。

 

社内結婚の変化をはどのようになっているのでしょう。

 

第12回出生動向基本調査(国立社会保障・人問題研究)から、結婚したカップルの出会いのきっかけが「職場や仕事で」あった比率の変化を見ると、1990年代前半の36%をピークにして、2000年以降は、30%に減少しています。

 

また、過去30年間の初婚率低下を要因分析したところ、その約5割はお見合い結婚の減少によって説明できます。

 

さらに、職場や仕事の関係での結婚(職縁結婚)の減少によって、4割が説明できるということです。

 

社内結婚が減少した背景には、職場に適齢期の女性がいないという事情があるようです。

 

バブルの崩壊以降、新規採用が抑制されて、後輩が入って来なくなってしまいました。

 

職場の平均年齢は上がり、未婚の女性の数はどんどんと少なくなっていきました。

 

もはや半径10m以内には独身女性がいないというような職場で働いているオタク男性多いでしょう。

 

また、地方への工場の移転などにより、技術者にはますます女性と触れ合う機会が減ってしまったという要因もあります。

 

男ばかりの職場(もちろん女性ばかりの職場も)、年齢が偏って高齢化した職場、遊びの場とまったく隔絶された遠隔地の職場などは、不自然です。

 

そのような職場環境を望ましくない、と考える企業の意識改革が必要ではないでしょうか。

 

企業の理解、支援はやはり必要です。

 

経済同友会の「個人の生活視点から少子化問題を考える」(2005年)には、「長時間労働、男性ばかりの職場環境」をワークライフバランスの観点で問題があるとして、企業には配慮する大きな責任があると指摘しています。

 

また一般職と総合職というコース別人事が違法とみなされるようになり、銀行や商社での女性採用傾向が変わったことも理由の1つに挙げられます。

 

会社に出会いを期待して入社してくる女性達が圧倒的に減少したのです。

 

以前は、社内結婚が常道であった銀行や商社でも、あきらかに減少傾向にあります。

 

社内結婚には、お互いの仕事のことを理解しやすいということや、恋愛中も話題に事欠かず自然に出会いを作れるという長所があり、社内結婚を推奨している企業もあります。

 

企業は、改めて社内結婚の価値を見直してもいいのではないでしょうか。

 

 労働時間の改善が必要です。

 

加えて、労働時間にも企業は、配慮すべきだと思います。

 

30代の男性正社員は、もっとも労働時間が長いのです。

 

ほとんどの会社の30代男性の2割以上が週あたり60時間を超える労働時間で頑張っています。

 

週休2日の標準的な企業で考えると、1日12時間働いている計算になります。

 

朝9時から夜9時まで、平日は毎日働いているのです。

 

これでは、とてもデートをする余裕はないですよね。

 

単純に労働時間が長いというだけでなく、これほどに忙しいと、デートの約束をしても、仕事の進み具合の関係で守れるかどうかもわからないという状況です。

 

週60時間というのは、過労死認定の基準値とされる労働時間です。

 

人件費の抑制を優先するあまり、在籍している社員に重過ぎる仕事を課していないかどうか、企業は客観的に検証しなければなりません。

 

そもそも、現在採用されている人事制度は、労働時間が長くなりやすいものだといえます。

 

まず成果主義が採用されているから、結果を出さずには早く帰りにくいですね。

 

その上、仕事は頑張れば頑張るほど増えていくので、いつになっても楽になることがありません。

 

また、裁量労働が浸透してきているので残業手当は一定で、企業は労働時間に無頓着になりやすいです。

 

この「成果主義」「ストレッチ型の目標設定」「裁量労働」の組み合わせが、長時間労働を生み出す源になっているように思えます。

 

この先、ホワイトカラーエグゼンプションと言って、ホワイトカラーを労働時間管理から対象除外にしていくという法改正が検討されていますが、そのようになればますます30代未婚オタク男が増えるのではないでしょうか。

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